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8.立て替え払いをするとき

 保険証を提示すれば、健康保険で治療できることが原則ですが、次のような場合は、本人が一旦治療費を全額立て替えて支払い、あとで健康保険組合に請求し給付を受けることになります。 このような制度を療養費払いといいます。
1.療養費(第二家族療養費)
やむを得ない事情で保険診療を受けられなかった場合。
 旅行先で急病になり、保険証がないため自費による診療を受けた場合、またはやむを得ず保険扱いをしていない診療所にかかった場合などです。海外で急に病気になったときも同様ですが、治療目的で海外に行った場合は除きます(海外での診療については6.をご覧ください)。
 いずれの場合も健康保険法にもとづいた診療基準の範囲内で査定された金額が給付されます。

「療養費支給申請書」に診療内容の記入されている証拠書類〔レセプト(写し)〕・領収書を添えて、健康保険組合へ提出してください。
療養費支給申請書
診療報酬明細書
医療機関等でレセプトがもらえなかった場合、診療報酬明細書に証明してもらってください。
(診療報酬明細書は診療費明細書ではありませんのでご注意ください)


2.コルセット等治療用装具
 コルセット等治療用装具を必要とする場合は、本人が一時代金を支払い、請求により健康保険組合から基準の費用が給付されます。
〔更新時の給付対象条件〕
更新前の装具を購入した時の年齢 更新前の装具を使用していた期間
0歳 4ヵ月以上
1〜2歳 6ヵ月以上
3〜5歳 10ヵ月以上
6歳以上 12ヵ月以上
※起算日は前回購入した装具の領収日
〔治療用弾性着衣〕
 リンパ節郭清術を伴う、悪性腫瘍の術後に発生する四肢のリンパ浮腫と、原発性リンパ浮腫の治療を行う場合に給付が受けられます。
 ※1度に購入できる弾性着衣は2着までとなります(医師の証明書に対して領収書は1枚)。
※種類によって上限があります。
 弾性ストッキング:28,000円(片足用は25,000円)
 弾性スリーブ:16,000円
 弾性グローブ:15,000円
 弾性包帯 上肢:7,000円
 弾性包帯 下肢:14,000円

更新時の給付条件
 前回の購入から6ヵ月が経過していること
※起算日は前回購入した弾性着衣の領収日

「療養費支給申請書」に領収書と保険医の意見書の他、装具の写真等必要書類を添えて、勤務先事業所を経由して健康保険組合へ提出してください。
(治療用装具・コルセット等)療養費支給申請書


3.柔道整復師の施術代
〔健康保険でかかれる範囲〕
健康保険の適用となるのは外傷性が明らかなけがのみで、以下の5つに限られます。
●ねんざ  ●打撲  ●挫傷(肉離れ等)  ●骨折  ●脱臼

★こういう場合は健康保険でかかれません
以下のような場合は健康保険扱いにならないため、施術費用は全額自己負担となります。
Case 1
マラソン大会出場後、歩くのに困るほど足の筋肉痛がひどくなり、近所の整骨院でマッサージを受けた。 単なる肩こり、筋肉疲労などに対する施術に健康保険は使えません。
Case 2
数年前に傷めたひざが再び痛み出したので、整骨院で施術を受けた。 過去のけがや交通事故の後遺症などは健康保険の対象になりません。
Case 3
けがをして医療機関で治療中だが、早く治したいので整骨院にも通院している。 医療機関と重複受診している場合は、整骨院で健康保険は使えません。
Case 4
長い間にわたる関節痛で、痛み出すたびに整骨院に通院している。 症状の改善がみられない、長期にわたる漫然とした施術に健康保険は使えません。
Case 5
神経痛やリウマチなどからくる痛みのため、整骨院に通院している。 医療機関で治療すべき病気・けがに起因する痛みなどへの施術に健康保険は使えません。
Case 6
仕事から帰宅途中で骨折し、近くの整骨院に運ばれた。 通勤時や業務上のけがなどは労災保険扱いとなります。

★施術内容は必ずチェックを
 整骨院・接骨院での施術費用は、原則として一旦患者が全額を負担し、事後に健保組合に申請して7割分の還付を受ける「療養費」の取り扱いとなります。しかし、利便性が考慮された結果、都道府県との協定を結んでいる整骨院・接骨院では、療養費の支給申請を柔道整復師に委任することができるようになり、保険医療機関と同様、原則3割の自己負担のみで施術を受けられるしくみになっています。
 しかし、委任するとはいえ、「療養費支給申請書」には自署・捺印を必ずしなくてはなりません。これらを求められた際は、負傷原因や負傷部位など記載事項に間違いがないか必ずご確認ください(白紙委任には応じないでください)。

★領収書を必ずもらいましょう
 整骨院・接骨院は、領収書の無料発行が義務づけられています。医療機関にかかった際と同様に、領収書は必ずもらっておきましょう。
健保組合から施術内容などについてお問合せをすることがあります。健保組合では、健康保険証を使って整骨院・接骨院の施術を受けた方に、後日、施術内容や施術経過、負傷原因等の照会をさせていただく場合があります。保険料を適正に活用するため、照会業務へのご理解とご協力をお願いいたします。
4.はり、きゅう、マッサージ代
 2019年4月施術分より、はり・きゅう、あんま・マッサージの施術は償還払い(全額立替払い)に変更となりました。要件を満たしている場合に健康保険の対象となり、給付が受けられます。疲労回復・慰安・予防を目的とする施術は、健康保険の対象外となります。

〔給付の流れ〕

〔健康保険がつかえる疾病〕
 はり・きゅう
 ・神経痛 ・五十肩 ・リウマチ ・腰痛症 ・頚腕症候群 ・頸椎捻挫後遺症
 あんま・マッサージ
 ・筋麻痺 ・筋委縮 ・関節拘縮

〔健康保険がつかえる条件〕
 ・初めて施術を受けるときは、医師の診療を受けたうえで同意書の提出が必要です。
 ・継続して施術を受けるときは、6か月ごとに、医師の診療を受けたうえで同意書の提出が必要です。
  あんま・マッサージ・指圧の変形徒手矯正術については、1か月です。

「療養費支給申請書」に施術内容の記入されている領収書、医師の同意書を添えて、健康保険組合へ提出してください。
(はり・きゅう)療養費支給申請書(あんま・マッサージ)療養費支給申請書


5.先進医療を受けたときの保険外併用療養費
 先進医療を受けたとき、健康保険が適用される分については、健康保険組合から給付されます(通常は現物給付)。

6.海外で診療を受けた場合
 海外療養費制度は、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどにより、やむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる制度です。

〔支給を受ける条件〕
  1. 海外療養費の支給対象となるのは、日本国内で保険診療として認められている医療行為に限られます。そのため、美容整形やインプラントなど、日本国内で保険適用となっていない医療行為や薬が使用された場合は、給付の対象になりません。

  2. 療養(治療)を目的で海外へ渡航し診療を受けた場合は、支給対象となりません。日本で実施できない診療(治療)を行った場合も、保険給付の対象となりません。
    ※支給要件を満たす海外での臓器移植を除く

  3. 仕事中や通勤途中での病気やけがは、健康保険の支給対象外です。

「海外療養費申請にあたって」、「記入例」を確認の上、勤務先事業所を経由して健康保険組合へ提出してください。
海外療養費支給申請書


7.輸血(生血)の血液代
 病院を通じて血液(生血)を買って輸血をしてもらった場合には、一旦本人が血液代を支払い、あとで健康保険組合から給付されます。

「療養費支給申請書」に生血代金領収証、医師の輸血証明書を添えて健康保険組合へ提出してください。
※保存血で輸血をした場合は、現物給付となります 。


8.小児用の治療眼鏡・コンタクトレンズ
 9歳未満の小児弱視・斜視および先天性白内障手術後の屈折矯正治療に用いる眼鏡・コンタクトレンズに限り、健康保険組合から療養費が給付されます。
〔給付額〕
対象者 給付割合
小学校入学後〜8歳 7割
0歳〜小学校入学前 8割
 ※支給対象となる購入額に上限があります。
※オプション・別途加工代等は支給対象外


〔更新時の給付対象条件〕
更新する眼鏡を購入する時の年齢 更新前の眼鏡を使用していた期間
0〜4歳 1年以上
5〜8歳 2年以上
 ※起算日は前回購入した治療用眼鏡・コンタクトレンズの領収日


  更新する眼鏡を購入する時の年齢
0〜4歳 5〜8歳
更新前の眼鏡を
使用していた期間
2年以上 ★給付対象 ★給付対象
1年以上2年未満 ★給付対象 ☆給付対象外
1年未満 ☆給付対象外 ☆給付対象外

「療養費支給申請書」に代金領収証と保険医の治療用眼鏡等の作成指示書または医師の証明を添えて健康保険組合へ提出してください。
(治療用眼鏡等)療養費支給申請書


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